納棺とは、葬儀や葬式の前に死化粧を施し、死装束を着せるなどして故人があの世へ旅立つ支度を調え、棺に納める儀式のことを言います。納棺の際には遺体と共に、故人の愛用品などを一緒に入れるのが一般的で、主に書籍や手紙、絵など故人が好んでいたものを納めます。どんなものでも納めてもよいわけではなく、火葬時に燃えない金属やガラスが素材として使われているものや、スプレーなど爆発の恐れのあるものは納めてはいけません。結婚指輪や愛用のアクセサリーなどを入れたい場合は、火葬後に骨壺に一緒に入れるようにしましょう。また、生菓子や果物など水分を多く含んでいて燃えにくいものや、燃えるものでもダイオキシンなどの有害物質が発生するものも納めてはいけません。あまり多くのものを入れてしまうと遺体を傷つけてしまったり、酸素不足による不完全燃焼などを起こしやすいので、納めるのものは最小限に抑えておいたほうが無難です。事前に納めるのものを考えておき、判断できないものは確認を取るといいでしょう。